大学を卒業してからは、山を登りに世界を放浪していました。しかし、28歳のときにケガをして断念。仕事をしようと近所にあったラーメン屋にふらっと入ったことが入社のきっかけになりました。理由はただ「ラーメンが好きだったから」。それだけです。飲食業はもちろん、社会に出るのもそれが初めて。しかし、いざやってみるとおもしろくて気づいたら15年以上たっていました。とはいえ当然、はじめは素人。飲食業のいろはを自分より若いアルバイトの方から教わりました。そして1年くらいして教えてもらったのが、スープづくり。水から2日仕込みでつくるのですが、濃度を出したり一定の品質を保ったりするのは大変。15年やっていても1日としてまったく同じ味はありません。それがむずかしさであり、やりがいでもあります。